山笑ふ(やまわらう)

「山笑ふ(やまわらう)」は春の季語です。分類は「地理」。

意味・解説

春になって山が芽吹き、萌えいでる様子を笑いに見立てた語。冬枯れの山肌が緑や花の色に染まり始める春の明るい情景をいう。

歳時記での時期は「三春」(春の間ずっと)です。

俳句の春は、立春(2月4日頃)から立夏の前日までです。

例句

山笑ふふもとに赤き郵便車

この例句は、季語の使い方を示すためにかわずが用意した作例です。

山笑ふを詠んだ名句

  • 故郷や どちらを見ても 山笑ふ
    正岡子規『子規句集』

詠み方のヒント

「山笑ふ」は、草木が芽吹き花が咲いて明るくなった春の山を、笑っているように見立てた季語です。中国北宋の画家郭煕の画論に由来し、夏の「山滴る」、秋の「山装ふ」、冬の「山眠る」と対になっています。5音なので下五に置くと句が明るく締まります。すでに擬人化を含む季語なので、山をさらに人に見立てる表現を重ねるとくどくなります。