蝶(ちょう)

「蝶(ちょう)」は春の季語です。分類は「動物」。

傍題春の蝶(はるのちょう)・春蝶(はるちょう)

意味・解説

春の野に羽化して舞う美しい生き物。花から花へと軽やかに飛び交い、夢幻の世界を連想させる。

歳時記での時期は「三春」(春の間ずっと)です。

俳句の春は、立春(2月4日頃)から立夏の前日までです。

例句

蝶々や何を夢見て羽づかひ

加賀千代女

蝶を詠んだ名句

  • 蝶の飛ぶ ばかり野中の 日影哉
    松尾芭蕉『笈日記』
  • うつゝなき つまみごゝろの 胡蝶哉
    与謝蕪村『蕪村句集』

詠み方のヒント

「蝶」は単独で春の季語になり、花から花へとひらひら舞う軽やかさが本意です。「ちょう(てふ)」は2音と短いので、「蝶々」「胡蝶」「春の蝶」などで音数を整えます。荘子の「胡蝶の夢」の故事を踏まえ、夢とうつつのあわいを詠んだ句も多く残っています。「揚羽蝶」「夏の蝶」は夏、「秋の蝶」は秋、「冬の蝶」「凍蝶」は冬の季語なので、季節を表す語を添えるときは注意しましょう。